▪️ Tour of  WEROAD   episode 24▪️

 

 

太陽が素知らぬ顔で唐突に夏を運んできて、光と熱気でむせ返る東京の池袋です。

 

 

天井と同様 壁画制作も東口から西口側へと進行していますが、壁は天井と違い左右2面あります。

7月いっぱい東口の入り口向かって右側の(池袋駅前公園方向にある)壁面で制作し、8月に入りその向かい側(池袋駅に近い方の)壁面へと制作場所は移っていました。

 

 

当初描いていた側の壁は凸凹が激しく、植田さんの描画もそれに対峙し噛みしめているような力強い印象を受けましたが、こちら側はスパッと機械的なツルツル肌も多く、特徴的な下へと流れ落ちる描画はスムーズな線を描いていました。

 

 

絵の具の流れも筆のタッチも、まっすぐなコンクリートのキャンバスです。

 

 

しかしそのような部分が全てではありません。相変わらず凸凹とした場所ももちろんたくさん見られます。

ウイ・ロードは人工ですが、左右が非対称で再現性もない自然のような作りで、とても個性の強い隧道と言えます。

 

 

第二次大戦後は、家や家族、自分の体や健康などかけがえのないものを失い、魂に傷を負ったたくさんの人々がここに流れ着きました。

 

 

凸凹と荒々しく、左右非対称の道 ウイ・ロード。

その姿は歴史そのものを体現しているようでした。

 

 

 

* ウイ・ロード内部のイメージは、77mある全長が5区画に分けられている構造に着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。

*五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。

 

 

 

文 中村晃士