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A r c h i v e

*2019年8月1日掲載分* ▪️ Tour of  WEROAD   episode 23▪️     ウイ・ロードの壁面の制作が始まり、早いもので1ヶ月がたちました。     すでに書き終えた部分には落書き防止塗料が塗られました。 壁面の声を聴くように少しずつ描き足されていった色は、今ではこのように調和し、ダイナミックな力が漲っています。     木枠やカバーに描かれた色たちも存在感があります。         通る人たちの感嘆、驚きの声がウイ・ロードの中にこだましていました。         * ウイ・ロード内部のイメージは、77mある全長が5区画に分けられている構造に着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。 *五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 中村晃士

*2019年7月25日掲載分* ▪️ Tour of  WEROAD   episode 22▪️     時も風もゆっくりと流れる、とある日の夜更けのウイ・ロードにお邪魔しました。 たくさんの人が通り過ぎる時とは異なり、隧道の有り余る空間の中では色同士がほのかに響き合うような不思議な雰囲気が漂います。     まだ下地もついていないむき出しの壁と、植田さんの手が加わった天井や壁が向かい合っています。     ウイ・ロードの壁は、真っ白で塗りやすい四角いキャンバスの性質とは真逆(むしろキャンバスとしては困難な相手?!)なはずですが、植田さんの描画はコンクリートの壁の凸凹に自然に溶け合う表情が立ち上がっていました。 通常は画家の表現を主役にするための欠かせない脇役であるキャンバス-ウイ・ロード再生事業としての壁画制作は、そのキャンバスを描画によって主役に立ち上がらせる表現活動なのだと改めて実感し、目から鱗が落ちました。 この壁を愛しむ植田さんを思い出しながら目の前に広がる細かい筆のタッチや色使いを見ていると、植田さんが「再生」という言葉にいつも立ち返っていたその本質を垣間見た気がしました。 植田さんの表現は、その場所からにじみ出てきたもののようにも、また同時にそこを通り過ぎる人々が発したものが染み込んでいるようにも見え、心がゆらゆらと描画を通して壁そのものに向かっていく感覚を覚えました。     植田さんの天井描画と壁の描画は別の表情でこだまして、それはさまざまな時代の人の思いへとめぐり、また今の自分の中に戻りました。今の私自身も含めた数多の人々の思いは時空を超えて植田さんの描画で人知れず混ざり合い、意識の再生の気配すらしてくるようでした。         * ウイ・ロード内部のイメージは、77mある全長が5区画に分けられている構造に着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。 *五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 minayuzawa

*2019年7月18日掲載分* ▪️ Tour of  WEROAD   episode 21▪️   まだまだ季節外れの湿気と雨つぶが交互に池袋をすっぽりと覆っています。 ウイ・ロードの壁はコンクリートむき出しのキャンバスとなり、植田さんの一筆々々と生まれて初めて触れ合っています。     重力を生かして下に絵の具が伸びていく植田さんの特徴的な描画の一つも、このキャンバスの上ではゆっくりと下地を確かめながら絵の具が下がっていったような個性的な線をたくさん見つけることができます。 滑らかな天井用パネルの表面とは真逆のような凸凹としたコンクリートは、絵の具の発色や馴染み方も全く異なっています。植田さんはその違いを丹念に筆を当てながら対話するように確かめていました。     境界線がなく深みのある色彩の背景の中に、少しずつ木の葉や茎、枝、木ノ実、雨粒などにも見えるような線が時折顔を出し始めました。     植田さんは壁を進み戻りしながら、描いては触れ、触れては描き、少しづつ感じ取った壁の声を筆に込めて壁の表面に描き落としているように見えました。           * ウイ・ロード内部のイメージは、77mある全長が5区画に分けられている構造に着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。 *五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 minayuzawa

*2019年7月11日掲載分* ▪️ Tour of  WEROAD   episode 20▪️   白く光る壁面に、少しずつ色が現れてきました。 まだまだ淡く、ほのかな色たち。     植田さんは時には筆、時にはスポンジ、時には指で、壁をなぞっていきます。     デコボコした壁をさまざまな色の絵の具が不規則に流れ落ちていきます。     絵の具たちもあるがまま。     これからこの色たちがどうなっていくのか、とても楽しみです。         * ウイ・ロード内部のイメージは、77mある全長が5区画に分けられている構造に着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。 *五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 中村晃士

*2019年7月3日掲載分* ▪️ Tour of  WEROAD   episode 19▪️   洞窟のように涼やかな風がさらさらと通り抜ける、7月頭のウイ・ロード。天井パネルの設置は無事に終了し、制作現場はそれまであったアトリエからウイ・ロード内部へと移りました。     ウイ・ロードの壁はその長い歴史をそのまま肌にまとっているようで、近づいてみるとこの時代に珍しく、ハッとするほど表面がゴツゴツとしています。さらに眺めると、小石や木屑が顔を覗かせ、人が工具で削った痕が荒々しく残っていたりもします。植田さんはこの壁の独特な質感を愛しみ、ウイ・ロードの再生の象徴として生かしていくことを豊島区に提言しました。     植田さんはまるで大切な人の晴れの日の準備を手伝うかのように、集中して丁寧に下地を塗る作業を行っていました。下地を塗られた壁は、世界でたったひとつ、ここだけにしかない特別なキャンバスとしての命を宿しました。     壁の制作に向け、いよいよ準備が整っていきます。           * ウイ・ロード内部のイメージは、77mある全長が5区画に分けられている構造に着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。 *五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 minayuzawa

*2019年6月30日掲載分*  **天井特別編** ▪️ Tour of  WEROAD   episode 18▪️   45枚のパネルが天井全面を覆い、全長77メートルにわたって無事配置されました。色彩が見せる無限の表情は、これからウイ・ロードを通り過ぎる人の心のどんな部分と触れ合っていくのでしょうか。 今回のTour Of WEROADは**天井特別編**として、池袋東口から西口方向に向かう順番でいくつかのピースを選びました。植田さんの制作コンセプト(1000万の魂を呼び覚ます「色のすること」Tour of WEROAD、「過去」「現在」「未来」「木」「火」「土」「木」「水」)に想いを馳せると、心に浮んだイメージは流れのある言葉へと紡がれました。ぜひお一人お一人、それぞれの心で感じる色の力をどうぞ無限に、自由に、ゆっくりと楽しんでください。     ウイ・ロードの中に歩みを進めると、優しい煌めきが縮んだり膨らんだり、うねったりながら寄り添ってふわりと迎え入れてくれます。     少しずつ重力のような力に導かれていくと、生命が溢れ出るようで喜びが膨らみました。     膨張して弾けたあとの喜びは、ゆっくりと塵が積もるようにそして息を吐いて心が鎮まったまま、更に深くへと悲しみも寂しさも全てを引き連れて潜っていくようです。     やがて静けさの中、小さな光の粒子が囁き合って、響き合い、溶け合い、大きな流れとなりました。         * ウイ・ロード内部のイメージは、77mある全長が5区画に分けられている構造に着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。 *五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 minayuzawa

*2019年6月18日掲載分* ▪️ Tour of  WEROAD   episode 17▪️   梅雨がまだ地に足をつけずフラフラとして、雨が降ったり爽やかな風が吹いたりする6月中旬。植田さんが2ヶ月間全身全霊で制作をした天井部分が、ついにウイ・ロードの天井に装着される作業が始まりました。     水漏れ防止用のパネルは言わずもがな非常に大きく頑丈で運搬にも設置にも慎重な作業を要するため、今日は夜中にたくさんの熟練した専門作業員さんたちが集合しています。軽やかな描画が施されたパネルを若い男性四人が目一杯の力で一枚一枚ゆっくりと運ぶと、それを天井に設置する別の作業部隊がジャッキで調整しながら持ち上げられていきました。       細く長い洞窟のようなウイ・ロードを歩く時、もしその天井が光を集めて様々な色を発して伸びやかに開放していたら、もっと安心でみんなが足を運びたいと思うような場所になるのではないか。 ウイ・ロードがいくつもの歴史の中でそこを往来したり、帰る場所を失い留まったりした数えきれない人間の姿・感情を受け入れじっと見続けてきたことに対し、植田さんは深く深く敬意を評して制作のイメージを練っていました。ウイ・ロードが湛えた清濁混合した人間の記憶を踏まえ、「未来」を担う天井が設置されました。     * ウイ・ロード内部のイメージは、天井面に「未来」、床面に「現在」、壁面に「過去」の役割を当てています。また、77mある全長が5区画に分けられている構造にも着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 minayuzawa

*2019年5月29日掲載分* ▪️ Tour of  WEROAD   episode 16▪️   梅雨の前、真夏の息吹が溜まる池袋の中で、透明虹のアトリエは水をたたえたように涼しげに深々と描画が進んでいました。     天井用の描画は最後の水エリア用のパネルが配置され、その上を植田さんが目一杯に目的の場所めがけて軽やかに行ったり来たり。     パネルの滑らかな表面に筆が走ると、その瞬間に水が生まれたようでした。その時の気候や温度感などが教えてくれることに忠実に、必要な場所に必要な表現を生み出したいと、話してくれました。     少しずつ土地が含む水は合流して川幅を広げそのうねりはやがて大海へと進んでいくように、3月から始まった天井パネルの2ヶ月に渡る描画は、一筆ごとのしずくを全て集めてウイロード 西口の大きな出口へとついにたどり着きました。             文 minayuzawa

*2019年5月18日掲載分* ▪️ Tour of  WEROAD   episode 15▪️   泣き笑いのように太陽と雨が交互に顔を出し、どことなくそわそわとした池袋。 天井部分は、陰陽五行説最後の要素である「水」を担う8組目のパネル制作が開始されました。     5枚のパネルの最初の方には、一つ前の「金」という要素が持つ結晶してきらびやかなものを感じさせるような筆使いや色使いがちらほらとまだ残っており、余韻を感じさせます。     しかし徐々にパネルを進めていくと、結晶が溶解していくような漂う流れのあるタッチが増えていきます。色合いも、眩しく温かみのあるものからほんの少しづつ緑や青などの「水」を感じさせるものへと主役が変わり、まるで陸地から徐々に水場へと歩みを進めていくようでした。     水彩画を表現の中核に置く植田さんの制作に、水は欠かせない要素です。植田さんの制作風景はまるで、筆や手などを通じて色や水の声を聴きコミュニケーションをとっているように見えます。植田さんにとってはホームのような親しみのある「水」の表現は、まさに水を得た魚のようにのびのびとした力強さを感じました。             文 minayuzawa

▪️ Tour of  WEROAD   episode 14▪️   大型連休明け、池袋駅前公園には太陽の温もりが満ちていました。     この日配置してあった7組目の天井用パネルは、前回あった6組目のものとは打って変わり、色彩がぎゅっと凝集したり飛び跳ねたりして、遊び心が溢れ出しているようでした。     植田さんにイメージの変化を伝えると、やはりこのパネルは5つの要素のうち「金」を担っているということで、まさに鉱物や宝石を眺めているようにうっとりするのも納得しました。この日は以前より植田さんの活動を支えてくださっているお一人である三軒茶屋のパネル工房のオーナーさんもアトリエに何やら小包を持参して訪問していました。     オーナーさんが小包を開けると、植田さんの手のひらに乗るような小さな白いマットが現れました。その小さなマットを手にして、植田さんはパネルに向き合いました。そしてしばしパネルの上でリズムをとったりイメージしたりするように意識を走らせ、確信的に色を選んで手の上のマットに何種類も重ねていきました。見ていた私たちは、そのマットをパレットがわりにこれから色を重ねていくのかと思っていたところ、突然ペタ!とそれをパネルの上に置き、くるくると回し始めたのです。     マットを外すと、勢いよくリズミカルに色が混ざり溢れるエネルギーが色を飛び散らせ、まるでロンドのような高揚感が表現されていました。植田さんの奇想天外な発想に、マットを預けたパネル工房のオーナーさんご本人も驚きを隠せず、とめどなく笑顔が溢れていました。このアトリエに満ちるキラキラとした楽しみや輝きが、また「金」のパネルに静かに降り注いでいくように感じられました。     * ウイ・ロード内部のイメージは、天井面に「未来」、床面に「現在」、壁面に「過去」の役割を当てています。また、77mある全長が5区画に分けられている構造にも着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 minayuzawa

▪️ Tour of  WEROAD   episode 13▪️   ハナミズキの花が映える池袋駅前公園。     訪問される方々に好評な透明虹のアトリエでの制作期間はちょど折り返し、残りあと1ヶ月ほどになります。     この透明で太陽光を虹色に反射させるアトリエは、天井部分のテーマである「未来」に向けて想いを馳せるのにはぴったりな場所で、植田さんはこのアトリエでの一瞬一瞬を慈しみながら制作を進めています。     5組目のパネルに続き「土」の区画を担う6組目は水の力と、その中で漂う絶妙な濃淡の色の粒子がまるで川や砂丘を眺めているような気分にさせるダイナミックな表現が見られます。     また、その上に浮かぶ金銀のきらめきは凛とした質感を演出し、さらにこの先の物語の水先案内人のようにも見えました。   * ウイ・ロード内部のイメージは、天井面に「未来」、床面に「現在」、壁面に「過去」の役割を当てています。また、77mある全長が5区画に分けられている構造にも着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。     文 minayuzawa

▪️ Tour of  WEROAD   episode 12▪️   春めく陽気の中ウイ・ロードに向かうと、出入り口には植田さんがデザインした特製の自転車止めがポツポツと点在していました。柔らかい雰囲気の描画がタイルの風合いに相まって、それは小さな岩が張り出したようにも、道端にある小さなお地蔵さんのようにも見えました。     さて、池袋駅前公園の特設アトリエに向かう小道は紅白の八重桜が咲き誇り、どこかおめでたいムード。アトリエの前にある倉庫では、すでに特殊な加工が施された16枚のパネルたちが積み上げられ、静かに設置の日を待っています。どこから入り込んだのか、トラ猫が退屈な見張り番のようにウトウトとしていました。     透明虹のアトリエの中では、5組目のパネルが制作されています。今までの軽やかで縦横無尽なオーラとは一転、5組目のパネルは重力を感じさせてなんとも頼もしいハンサムなオーラを発しています。     グランドキャニオンやエアーズロック、太古の瞬間を封じ込めた琥珀など、大地の記憶がいくつも脳裏によぎりました。植田さんにそのまま感じたことを伝えたところ、5組目のパネルは「土」のエリア担当であるとのこと。改めて、植田さんの無限大でシャープな表現力に舌を巻いたのでした。     *植田さんは、ウイ・ロードの内部構造がもともと5区画に分けられていることに着目し、古代中国に端を発する自然哲学思想である五行思想になぞらえて、各区画を「木」「火」「土」「金」「水」のセクションに振り分けています。五行説は、この5つの要素が相互に関係し、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが基盤になっています。−参照wikipedia五行思想より。       文 minayuzawa